通水菅径の求基的拡大
(同) tip-to-base conduit widening (類) conduit tapering
一般的に陸生維管束植物の通水管の内腔直径は先端から基部にかけて拡大し、その拡大率はおよそ0.2に収束することが知られている。枝や幹の基部に向かって通水管の直径が拡大することで、通水経路が長くなったときに発生する通水抵抗の増加を最小限に抑えることができることが数理モデルによって推測され、自然選択による適応的な形質であるとされている。一方、通水管の内腔直径が個体の基部から先端に向かうにつれて細くなる状態に注目した、通水管の先細りの用語も使用されている。しかし、近年は発生学的にも妥当な基部方向へ拡大するという概念が適用されてきている。